加持リョウジについては、難解かつ意味深な行動が多く、全体的に登場シーンも少ないため、結局よくわからないという人が多いのではないでしょうか。
今回は、加持リョウジの正体やスパイ活動の内容、活動理由を詳しく解説していきます。
本記事は、新劇場版ではなくTVアニメ版と漫画版の加持リョウジに関する内容です。
加持リョウジの正体は?
ネルフだけでなく、下記のように複数の機関に所属しています。
- 特務機関ネルフ特殊監査部
- 日本政府内務省調査部
- ゼーレ
各機関のパイプ役としての一面を持ち、それぞれの間で情報を横流ししたり、時には偽造した情報を報告したりします。
つまり、ネルフ・日本政府・ゼーレの3つの組織を股にかける3重スパイです。
スパイ活動だけでなく、この立場を上手く利用して、機関の内部から自分の得たい情報を探っています。
加持リョウジのスパイ活動
加持のスパイ活動を下記にまとめます。
TV | 漫画 | スパイ活動の内容 |
---|---|---|
第七話 | なし | 日本政府に渡す資料を改ざん |
第七話 | なし | JA(ジェットアローン)に関する資料をネルフに流す |
第八話 | 4巻 | 胎児状のアダムをゲンドウに届ける |
第拾壱話 | 5巻 | ジオフロントを停電させる |
第拾伍話 | 5巻 | マルドゥック機関を調査 |
第拾伍話 | 5巻 | ターミナルドグマに無断で出入り |
第弐拾壱話 | 8巻 | 冬月コウゾウを連れ去った後に解放 |

意外とたくさんのスパイ活動をしているよ!
それでは、各スパイ活動の内容を詳しく見ていきます。
日本政府に渡す資料を改ざん
加持は日本政府から情報公開法を盾にある資料の開示を求められます。
その資料とは、使徒と人類補完計画についての資料であり、ネルフにとって知られると都合の悪い内容でした。
なので、加持はダミーを混ぜて改ざんした資料を渡し、日本政府をあしらいます。
JA(ジェットアローン)に関する資料をネルフに流す
ゲンドウはJAを暴走させる計画を立てていました。
そのためにはJAに関するデータが必要不可欠ですが、JAは日本重化学工業共同体などが開発したもので、ネルフはデータを持っていません。
そこで、ネルフ特殊監査部としての加持がデータを盗み出し、そのデータに基づく資料をゲンドウに流したと考えられます。
胎児状のアダムをゲンドウに届ける
アスカの同伴者としてドイツ支部から来日し、硬化ベークライトで固められた胎児状のアダムをゲンドウに渡しました。
アダムは加持によりドイツ支部から無断で持ち出されたものであり、ゲンドウへ横流しされたと考えられます。



このアダムはゼーレ指導のもとに進められた「アダム計画」により復元されたものです
ジオフロントを停電させる


ある日突然、正・副・予備の3系統の電源が同時に落ち、ジオフロントが停電する事態が起こります。
電力の復旧ルートからネルフ本部の構造を調査するために、誰かが故意にブレーカーを落としたとネルフは推察。
TV版では誰の仕業なのかは触れられていませんが、漫画版ではミサトとリツコの会話から、犯人は加持を含めた複数人のスパイであることが示唆されています。
なので、TV版では不明ですが、漫画版では加持が犯人の可能性が高いでしょう。
ちなみに、この停電が起きた第拾壱話は、外注により「スタジオジブリ」が作画を担当したことで有名です。


マルドゥック機関を調査
京都にて、マルドゥック機関と繋がる「シャノンバイオ株式会社」を訪れますが、107個目のダミー企業でした。
マルドゥック機関は、パイロット選出のために設けられた人類補完委員会直属の諮問機関ですが、実態が不透明なため、加持はその実態を知りたくて探っているようです。



マルドゥック機関は実際には存在せず、パイロットはゲンドウが任意に選んでいます
この頃には、ゲンドウは加持のスパイ活動に気づいていますが、まだ役に立ってもらうために見逃しています。


ターミナルドグマに無断で出入り
ターミナルドグマはゲンドウ・冬月・リツコ・レイ以外の出入りが禁じられているエリアです。
加持は持っていたカードキーでロックを解除して侵入しようとしますがミサトに見つかり、その流れでミサトにターミナルドグマのアダムの存在を打ち明けます。
ただ、本当はアダムではなくリリスです。
なぜ加持リョウジがリリスをアダムと言ったのかはこちらで考察しているので、よろしければご覧ください。
冬月コウゾウを連れ去った後に解放
加持はゼーレの命令で冬月を連れ去りますが、しばらくして自らの意志で冬月を解放します。
TV版では「自分なりの真実に近づきたい」という理由で解放しましたが、漫画版では「ゼーレよりネルフの方が真実に近く、あなたが消されれば胸が痛む」という理由が追加されています。
この冬月の解放はゼーレを裏切る命取りの行動となり、これが加持にとって最後のスパイ活動となってしまいます。
加持リョウジがスパイ活動をする理由とは?


TV版では語られていませんが、漫画版ではスパイ活動をする理由をシンジに打ち明けています。
その理由は「セカンドインパクトの正体を突き止めたいから」というものです。
加持は過去にセカンドインパクトが原因で弟や仲間を失い、それから正体を追いかけ始めました。
政府が流した情報を嘘だと見抜き、裏で糸を引いている連中がいたら許せないと思い、ネルフやゼーレに近づいたというわけです。
そして、何よりもセカンドインパクトの正体を突き止めることが弟や仲間に対する償いだと思っています。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
今回は加持リョウジのスパイ活動について解説しました。
彼はゲンドウやゼーレの計画に振り回された悲しき男と言えるのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
エヴァンゲリオンについて少しでも詳しくなったと思っていただければ幸いです。
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